
続収録記念①’:これから若手の5シコウ解説

前回のエントリー、よくよく読み返してみたら
タイトルと内容に大きな祖語がありましたね。
収録がめっちゃ大変だった!というただの心の叫びで終わってた…。
タイトルと中身が違うじゃないの!
誇大広告だわ!
ということで、
すみません。
ちゃんと5つのシコウの解説したいと思いますm(__)m
新!これから若手の5シコウ①【つながりたい】志向
ポジティブ心理学の5つの動機には
1.達成欲 2.快楽 3.良好な人間関係(つながり) 4.意義・意味 5.没頭(フロー)
というものがありますが、特にミレニアル世代(1981年生まれ以降)は
3と4が強くなっているといわれています。
5つのメンタリティでも繋がりたいけどつながれないというジレンマがあると
お話をしていますが、彼らの大きなモチベーションの一つに
「目の前の人と繋がっている感覚(受け入れられているという感覚) がほしい」
というものはまだまだ根底に根強くあるように感じます。
→つまり、つながりを感じている先輩や上司のためには頑張れるし、
彼らからの指導は真摯に受け止めるという前提があるのです。
新!これから若手の5シコウ②【コトよりヒト】志向
なので、仕事として結果を出すこと、やさらに高いクオリティを目指すこと、
よりも、誰と一緒にいるか、誰のためにやるのか
ということが彼らにとっては大切なのです。
「結果をだしてから言いなさい」「がんばって達成しなさい」
と思っても、それでは本人たちには火が付きません。
ただし、
誰かと一緒に頑張れた、誰かのために頑張った、
その結果成果が出たり達成できた、
という経験を1サイクル回すことができると、
結果を出すために頑張る、という動機に火をつけることができるようになります。
あくまで仕事とはチームで結果を出すことが目的であり、誰かと関係を高めることは手段である
と私は新人研修では特に伝えています。
でないと、目の前の人と仲良くなること、マイナスの評価をされないことが
目的となって、自分の与えられた結果を出すことが二の次となってしまうからです。
特に新入社員の時点ではこの成果と人間関係の目的と手段の関係について
明確に分けて伝えたうえで、
新人としっかりと信頼関係をつくり、
結果を出すところまで伴奏して成果を出すことの喜びを経験させる
というサイクルがとても重要だと思います。
このサイクルを一度経験した新人は、次からは自分で目標を高く掲げ
成果創出に向けて自走することができるようになります。
余談ですが、マネジメント研修ではダニエル・キム組織の成功循環モデルを用いて
「結果の質からではなく関係の質の向上を」
という話がよくでるかと思いますが、
その話は新人若手にはタブーだと思っています。
正確には、ビジネスの関係はあくまで成果を出すためのもの
ということを肌感覚として理解できている前提で伝えるべきです。
(たまに新人研修でこの話しているベテラン講師がいてひやひやします)
あくまで”組織の”成功循環モデルであることを忘れずに。
新!これから若手の5シコウ③【ポジティブチャレンジ】志向
これ、先日のエントリーでも書きましたが、
わたしが今年の新人研修であまりの変化にぶっ飛んだやつです。
自分に対するマイナスのフィードバック、
例えば「その表情ではまるで納得していないのかなと感じるよ」とか
「事実と解釈を分けるためにこうやてメモした方が良いよ」といった
アドバイスも含めた指摘について、
愚直に言われたことをしっかりやるんです。
彼らにとっては耳の痛いことも、ちゃんと受け止めて
それを改善(改良)に向けて実践に繋げられる。
もちろん、全員が全員そうではありません。
ただ、昨年までは「そうはいってもできていない自分」に出会ったときの
動揺?の方が大きくてなかなか一歩が出ないという人が多かったのですが
その割合がぐっと減ったような感覚なのです。
(失敗が怖い、正解検索メンタリティのようなところです)
正直、なぜなのかはわかりません・・・(ご意見求む!)
※ジェネレーション研究的には、もう少し数と年次のサンプルが必要
個人的に感じるのは、
レジリエンスの高さといってよいのかわかりませんが、
できない自分に出会っても受け入れてその乗り越え方を知っている、というか
ある意味自己肯定感が高い、土台がしっかりしている、
という印象です。
ただし、指摘する側と彼らとの間に信頼関係がある
(信頼を得ている)ことが前提だと思います。
例えそれが初対面だったとしてもです。
私が新人研修で腐心する大部分は、彼らに人として信頼をしてもらうことにあります。
つまり、
私はあなたの人間性を絶対否定することは無いし、あなたの成長のために私はプロとして関わるよという誓いです。
これは、残念ながら言葉だけでは伝わりません。
態度・表情・声のトーン・姿勢で彼らは何かを感じ取ります。
外部の研修講師であっても、職場の上司であっても、取るべきスタンスは同様かなと思ってます。
この志向が作用しているのか、
新人研修ではクラスディスカッションが始まると止まりませんでした。
こちらから場に問いかけると数人手が挙がります。
最初に手が挙がる人はある程度固定化はされています。
が、ほかのメンバーがその発言に対してコメントや質問をします。
これが強制的にしなくても自然と発生します。
まるでアメリカのクラスのよう☆彡です。
もちろん、採用や会社のカルチャーにもよるところは大きいと思います。
が、それにしても同じような多かれ少なかれ数社で見られましたので
ある程度の傾向性はあるように感じます。
おそらく、高校時代にアクティブラーニングが導入されている影響もあるのではと思います。
新!これから若手の5シコウ④【枠ワクワク】思考
新人研修では彼らにお題を与えてアウトプットをさせることって多いと思います。
単純に言うと、これまでよりも思考の自由度が高まっているイメージです。
ただし、条件があります。
ある一定の枠が必要なんです。
野放しに「自由に考えていいよ!」というと
それなりには動けますがどこかで思考がフリーズします。
じゃあそれってどんな枠なんですか?
と言われると、
実は彼ら、与えられる枠についてはこだわりがないのです。
この枠の中で考えてね、というと自由に走り回る感じ。
つまり、
この枠の与え方がめちゃくちゃ重要だということなんです。
これはお題を与える側の力量がすごく問われます。
私の持論をいうと、
目的「何のために」は最初は与え、自分で実行することも含めることも必須条件にする
が重要だと思います。
それに慣れてきたらこの目的の部分を自分で考えさせます。
何のために、が大事だと学んだよね、
じゃあこれって本来何のためにやるんだっけ?
と立ち返らぜる。
その目的に照らし合わせて自由に発想させることを癖づけていければ
かなり自主自立性の高い若手リーダーに育つのではないかと思います。
新!これから若手の5シコウ⑤【ないからない】思考
これは以前のエントリーでも触れましたが、
やっぱりこれまでと引き続きこの思考は続いています。
ないからない思考についてはこちらに書いているので
ここでは割愛させていただきます。
ちなみにこの話、
いくつかワークをやって彼らにファクトベースでのフィードバックをした後に
この話を解説すると、かなりの割合でそうだそうだとうなずきます。
決してレッテルを貼ったりディスったりしてはいけません。
「ないからない思考」を「どうせやるなら思考」に変えていこう、
という話は、
彼らのメタ認知を高めること、
つまり経験学習サイクルを回すことに繋げるためです。
さてさて、次はロスジェネの話。
の前に、前提としてジェネレーションの話を書いてみたいと思います。